2025年のワールドシリーズは、ロサンゼルス・ドジャース(大谷翔平)対トロント・ブルージェイズという夢の対決となりました。
ブルージェイズにとっては1993年以来、実に32年ぶりの大舞台です。
32年ぶりに舞台へ戻ってきたブルージェイズと、大谷を擁するドジャースが激突し、
北米全体が大熱狂に包まれています。
そんな中、SNSでは

ブルージェイズってカナダのチームなのに、なんでアメリカのリーグに出てるの?
という素朴な疑問が急増してるようです。
確かに、アメリカのリーグでカナダのチームが戦っている――と言われると不思議に感じますよね。
そこで今回は、
・カナダが本拠地のブルージェイズがなぜMLBにいるのか?
・カナダとアメリカのスポーツの関係
をわかりやすくまとめました。
気になっている方は、ぜひ最後までご覧くださいね!


カナダが本拠地のブルージェイズがなぜMLBに?


まず前提として、
カナダのチームが参加しているのは、
野球がアメリカだけでなく北米全体に広がった“共同文化”だから。
経済・放送・選手移籍などすべてが国境を超えて一体化しているんです。



この仕組みは野球だけでなく、NHL(アイスホッケー)やNBA(バスケットボール)など、他の北米スポーツにも共通しています。


トロントが選ばれた理由は「経済力+立地+ファン層」


ブルージェイズがMLBに参入したのは1977年。
ちょうどその頃、MLBは市場拡大のために新チームを探していた時期でした。
当時のトロントは、
- カナダ最大の都市で経済力が高い
- アメリカとの国境に近く、アクセスが良い
- 熱心な野球ファンが多い(かつてのモントリオール・エクスポズ人気の影響)
という条件をすべて満たしていたため、見事に新球団として選ばれました。



つまり、トロントは「北米の野球文化の橋渡し」に最適な都市だったんですね
北米では「国境より文化圏」が優先される


日本では「国内リーグ」という考え方が一般的ですが、
北米のスポーツは少し違います。
たとえば――
| MLB(メジャーリーグベースボール) | アメリカを中心に運営されていますが、カナダのトロント・ブルージェイズも正式加盟。 以前はモントリオール・エクスポズ(現ワシントン・ナショナルズ)も存在していました。 |
| NBA(バスケットボール) | こちらも同様で、アメリカ30チーム+カナダ1チーム。 トロント・ラプターズがカナダ代表チームとして参加しており、2019年にはNBAチャンピオンにも輝きました。 |
| NHL(アイスホッケー) | もともとカナダ発祥のリーグ。現在はアメリカとカナダの合同リーグで、カナダの7チーム(メープルリーフス、カナディアンズなど)がアメリカの25チームとともに戦っています。 |



経済的にも文化的にも密接に結びついているからこそ、
「アメリカのリーグにカナダがいる」というより、
「北米が一体となったリーグ」と考える方が自然です。
カナダの中でも特別な存在、ブルージェイズ


現在、MLBで本拠地をカナダに置くチームは、トロント・ブルージェイズだけ。
(モントリオール・エクスポズは2004年にワシントンへ移転)


そのためブルージェイズは、カナダ全土の野球ファンを代表する存在です。
国民的なチームとしての応援熱も年々高まり、
移民の多いトロントの本拠地・ロジャースセンターでは、
スタンドに「英語」「フランス語」「スペイン語」が飛び交う——
まさに多文化国家カナダを象徴する光景が広がります。
さらに象徴的なのが、チームを牽引するブラディミール・ゲレーロJr.の存在です。


彼はドミニカ共和国出身の元メジャーリーガー、ブラディミール・ゲレーロの息子で、
カナダ・モントリオール生まれの移民二世。
「カナダは自分にとって第二の故郷」と語る彼は、
今やカナダ全土の移民の子どもたちにとって“夢の象徴”となっています。
ブルージェイズの試合では、カナダ国旗だけでなく
ドミニカ共和国やベネズエラなど、選手やファンのルーツを示す国旗が並び、
その多様性こそがチームの大きな魅力になっています。
まとめ
記事のまとめです。
カナダ本拠地のブルージェイズがMLBに参入できた理由は、
・MLBはアメリカとカナダが一体の「北米リーグ」だったから
・トロントがMLB球団に理想的な都市だったから
つまり――
「カナダのチームがMLBにいる」のではなく、「北米のリーグにカナダが含まれている」というのが正確な理解です。
国境を越えてひとつのフィールドで戦うブルージェイズは、
まさに“北米の多様性を象徴するチーム”なのです。



ブルージェイズのこれからの活躍にも注目ですね!
最後まで記事をお読み頂き、ありがとうございました!
